1年の最後の日、大晦日にいただく「年越しそば」。
一年の厄落としや新年の健康幸福を願う年越しそばの文化は、日本の大切な風習です。
みなさんは毎年、どんな年越しそばを食べていますか?
「年越しそばなんて、日本のどこで食べても同じじゃない?」と思われた方!
実は年越しそばは、味や具材、食べ方にも地域の違いがあるのです!
本記事では年越しそばの意味、そばつゆや具材などの地域の違いについてご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
年越しそばの意味
毎年の習慣で、なんとなく年越しそばを食べている、という方は多いと思います。
縁起物であることは確かですが、具体的にどのような意味があるのでしょう?
厄落とし
そばは切れやすい食べ物であることから、一年の苦労や災難を断ち切ると言われています。
「年内に厄落としをして新年を迎えましょう」という年越しならではの意味が込められています。
健康長寿
そばの細くて長い特徴にあやかり、「長生き」「家庭がいつまでも続いていく」という意味もあります。
金運向上
金銀の細工師が、散らばった金粉を集める際にそば粉を使っていた背景から、金運向上の意味も持つようになりました。
これらの意味は一例で、他にもたくさんの説が存在します。
あくまでゲン担ぎですから、年越しそばを食べなかったからといって、災難に見舞われることはありません。
しかし一年の感謝と新年の幸運を願う年越しそばは、ぜひ食べておきたいですね。
関東と関西、つゆからわかる地域の違い!
年越しそばに限りませんが、関東と関西ではそばつゆの味が違います。
関東
鰹節で出汁をとり、濃い口醤油で味付けします。
つゆは醤油の深い色と塩味が効いたパンチのある味わいです。
関西
鰹節や昆布で出汁をとり、少量の薄口しょうゆで味を調えます。
淡いお出汁の色と、塩味の中にも甘味があるのが特徴です。
もちろん細かく見れば、上記の作り方に当てはまらない地域もありますが、一般的には関東と関西でこのようなつゆの違いがあります。
しかしながら、どちらも旨味たっぷりの美味しいつゆには変わりありません!
私はどちらのつゆも飲んだことがありますが、両方大好きです!
全国各地の年越しそば
ニシンそば(北海道・京都府)
味付けはことなりますが、北海道と京都ではニシンそばが食べられています。
北海道はニシンの水揚げ量が日本一ということもあり、自然とそばに入れて食べるようになったようです。
京都の一部地域では、干物にしたニシンをのせて食べられています。
年越しうどん(香川県)
うどん県で知られる香川県では、なんと年越しうどんを食べて新年に備えます。
うどんはそばよりも太いことから、「太く長く生きる」というゲン担ぎもあるのだとか!
ソーキそば(沖縄県)
そばを食べる文化がなかった沖縄県ですが、時代の流れとともに「年越しそば」の習慣が本土から渡ってきました。
しかし日本そばはあまり広まらず、より慣れ親しんでいるソーキそばを大晦日に食べるようになったようです。
これらはほんの一部で、他の地域でも様々なご当地そばが存在します!
元旦にいただく、年明けそばもある!
年をまたがずに食べるのがルールの年越しそばですが、元旦にそばを食べる地域も存在します。
「年明けそば」「元旦そば」「正月そば」などと呼ばれています。
ゲン担ぎの意味は年越しそばと同様で、「長寿」や「厄払い」などがあります。
元旦にそばを食べる地域では、2日にお餅を食べるそうですよ!
年越しそばには地域の違いがたくさん!個性豊かな全国各地の年越しそばたち【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
日本伝統の風習、年越しそばですが、つゆの味や具材など、地域の違いがたくさんあることがわかりましたね。
名物の食をいただくことは、その土地の文化や歴史に触れるきっかけにもなります。
ご興味がわいた方は、ぜひ各地のそばを味わってみてください。