子どもの頃、夏休みに入って暑い日が続くと、毎日のように川や海、プールで水遊びをしていましたよね。
そしてお盆には親戚の子どもたちが集まり、海に行こうか川に行こうかなどと盛り上がったりしていました。
でもそんな盛り上がりのなか、大人たちに お盆中は霊に引っ張られるから、川や海に行ってはダメ!水遊びも控えなさい!って、止められませんでしたか?
お盆中に川や海に近づいてはいけないは、霊のせいなのでしょうか?
いやいや、そんな非科学的な話なの?と思っちゃいますよね。
実はいろいろな理由から、お盆中の川や海などの水辺は、とても危険な場所となっているのです。
ここではお盆の時期、なぜ川や海に行ってはいけないのか、どんな危険があるのかを調べてみました。
また、言い伝えられている霊の迷信についてもお話したいと思います。
お盆の時期、川にはこんな危険が!
夏は、川遊びに最適の季節です。
キャンプをしたり、バーベキューをしたりなどとても楽しいですね。
しかし、この時期の川には危険が潜んでいます。
川の上流で大雨が降り、いっきに水かさが増え、洪水のようなてっぽう水に飲まれて流されてしまうことがあります。
また苔に足を滑らせたり、水草に足を取られたり、低めになった水温で体調を崩したりなどの危険もありますね。
灯篭流しがその川で行われていたら、灯籠の板や釘が水中に残っていて危険ということもあるかもしれません。
水辺に危険はつきものですが、この時期の川は普段より危険が多そうです。
離岸流とは?お盆の時期、海にはこんな危険が!
この時期の海は、台風の影響で大きくなった土用波といわれるうねりの強い波が起こりやすく、 離岸流に飲み込まれる危険があります。
離岸流とは、波打ち際から沖に向かってできる局所的に非常に強い引き潮の事を言います。
この波に巻き込まれると、大人でも体勢を持ち直すのは難しく溺れてしまうことがあります。
このことから、霊に足を引っ張られるというのかもしれませんね。
また、この時期はクラゲの成長期にあたり、たくさんのクラゲが見られます。
なかには、毒性の強いクラゲもいるので、注意が必要です。
このように、お盆は季節の移る時期で台風も起きやすく、海でもいろいろな危険が増え、突発的に危ない目にあいそうです。
お盆の霊にまつわる迷信
お盆の時期は「地獄の釜の蓋も開く」といわれます。
この意味は、お盆は地獄もお休みで釜の蓋が開けっ放しになり、いろんな霊がこの世とあの世を行き来するということなのです。
そして霊は水場に集まり、川や海に入っている人の足を引っ張りあの世に連れていていくというのです。
他には、お盆の水場は神聖な霊の通り道としている地域があり、海に入って汚してはいけないとされているところもあるようです。
また、霊が海へと帰っていくとき、海で泳いでいるとみちづれにされるとも言われるようです。
子どものころ、このような話を聞いて本当に恐ろしく、水には近づかないでおこうと思っていました。
このような迷信で恐怖心を持たせ、危険な水場へ近づかせないようにしたのでしょうね。
お盆の川や海は危険 まとめ
ここではお盆の時期は、川や海に行ってはいけないと言われる理由をみてきました。
お盆は季節が移る時期であり、台風も多く、川や海にはいろんな危険があるのですね。
水場には霊が集まりあの世に連れて行かれると思わせて、水難事故にあわないようにしようとした先人たちの知恵のひとつなのでしょう。
しかし世の中には、なかなか理解しがたい霊的な現象があるので、その言い伝えは危険回避のためだけではないような気がしませんか?
昔から言い伝えられていることは科学的にはっきりしなくても、経験によるもので確かなことが多いと思います。
素直に受け入れるほうが安心な気がします。
お盆の間は、川や海だけでなく外出を控えて、年に一度帰ってくるご先祖様や久々に集まった親戚と、ゆっくりとひとときを過ごすのが良いですね。