縁起の良い食材と聞いて、みなさんどんな食材が浮かびますか。
おせちに限らずお祝いごとの食膳には欠かさず登場する食材があります。
鯛と並んで代表格である食材「有頭海老」です。
殻付きのままお祝い膳で登場することが多いですね。
見た目の色と中身の色合いもおめでたいし味も美味しいですね。
食膳に入っていると一気に料理が華やかになりますよね。
有頭海老の圧倒的な存在感とプリッとした独特の食感は、なぜこんなにも人々を惹きつけるのでしょうか。
有頭海老のおいしさを最大限に引き出し、一年の始まりを素敵なおせちでスタートできるよう下処理から盛り付けまでのやり方をぜひ覚えておきましょう。
有頭海老の歴史と意味
日本人にとてもなじみ深い有頭海老ですが、歴史からみても昔から好まれていたことが窺えます。書物に記されていることから辿ると、平安時代から好まれ食べられていたようです。
世界的に見ても海老の消費国である日本ですが、日本だけでもメジャーなものからローカルな海老まで700種類近く水揚げされています。海に囲まれた島国ならではの日本が海老の消費が多いことは納得です。
おせちに入る意味は、海老のヒゲが長く腰が曲がっていることから老人に例えられ不老長寿の象徴となりました。
そのことから長生きするようにとの願いが込められています。
この他にも、縁起が良い理由が諸説あります。
赤い色は魔除けの効果があること、脱皮を繰り返し成長することから出世や新しく生まれ変わることをイメージさせるとも言われています。
有頭海老の下処理方法のコツ!
有頭海老のちょっと難しいところが下処理ではないでしょうか。
頭や殻のないブラックタイガーなどの一般的な海老でも背ワタを取るのが難しく感じるのですが、殻付きの有頭海老を頭が取れないように下処理するわけですから頭や殻が取れてしまったら、と少し不安を抱いてしまいます。
しかし、コツを掴めば大丈夫!
ヒゲと頭の先、尾の先をハサミで切りそろえる
殻を剥かずに背ワタを取る方法の前にまずヒゲと頭の先、尾の先がとがっていますのでハサミで切り揃えます。
黒い背ワタを取り出す
次に、殻付き海老の背中の近くを丸めて持ちます。
腰をぐっと曲げ背中の真ん中辺りに爪楊枝もしくは竹串を差し入れます。
上に引き出すと黒い背ワタが出てくるので取り出すことが出来ます。取り出したら海老を洗います。
ゴミが付いていることが多いので、海老の口元もしっかり洗います。
腹側部分の下処理
次に腹側部分の下処理を行います。海老が仰向けになるよう持ち、腹の部分にハサミで切り込みを入れます。
流水を出しながら腹の中の汚れを流す感じで洗います。殻や頭が取れないよう優しく洗いましょう。
養殖の海老なら、片栗粉をまぶして軽く揉み込んだのち流水で洗うと、臭みがとれます。下処理をした有頭海老は格段に美味しくなりますので、必ず行いましょう。
おせちに入る有頭海老は殻付きのままうま煮にするのが一般的ですが、海老の頭には味噌が入っており煮ることで出汁が出てとても美味しくなります。
有頭海老、うま煮以外の調理方法
おせちには殻付きの有頭海老をうま煮として一般的に出されますが、この殻付き有頭海老を美味しくいただく他の調理方法をご紹介します。
海老の頭は焼くと丸ごと食べられるようになりますので、鬼殻焼きや塩焼きとしても美味しく食べられます。
シンプルに海老を味わいたいのであれば、塩焼き、素揚げがおすすめです。カリカリで頭ごと食べられるので海老の体の食感とは違う楽しみがあります。
有頭海老の下処理方法!【まとめ】
赤色が鮮やかな有頭海老ですが、頭が付いているのと付いていないのでは全然雰囲気が異なりますよね。
やはり頭が付いているとそれだけで豪華に見えます。
私もおせちに入れられる日が来るように、有頭海老の扱いをマスターしようと思います。
有頭と無頭では同じ工程を踏んでもやはり力加減が変わってくると思うので有頭海老の下処理はより丁寧さが必要になると感じました。私はどちらかというと雑な方なので、料理の際には人一倍丁寧にやることを心がけています。
ですので、有頭海老も丁寧に扱い美味しくいただきたいと思います。