季節の挨拶や、喪中で年賀状を送れない時など、様々な理由で寒中見舞いを送りますね。
ですが、いざ寒中見舞いを出そうとしても「ポストカードを使うのは失礼か?」「年賀状を使うのは失礼?」、「送る時期はいつからいつまで?」などとマナーについて悩むことってありますよね。
実は、寒中見舞いに使用するべきではない「はがき」や「切手」があります。
また、送る時期も決まっています。
この記事では、寒中見舞いを出す際のマナーについてまとめてみました。
寒中見舞いにポストカードは失礼?マナーを解説
寒中見舞いのはがきには「通常はがき」や「ポストカード」を使います。
ちなみに「年賀はがきを使う」はNGなので気を付けましょう!
年賀状は「松の内」の期間に送る、「新年をお祝いする」という意味を込めた手紙のことです。
寒中見舞いは「松の内」の期間を過ぎたころに「相手の身体を気遣う」という意味の内容の手紙です。
ですので、寒中見舞いと年賀状では、手紙に込める意味や、送る時期が異なりますので、寒中見舞いに年賀はがきを使ってはいけません。
では、「通常はがき」や「ポストカード」を選ぶ際に、どんなデザインのものを選べばよいでしょうか。
世の中には色々なデザインのはがきが存在しますが、デザインによっては失礼にあたる場合もあるので注意が必要です。
まず、通常はがきを使う場合です。左上の切手部分の印刷に「ヤマユリ」「ヤマザクラ」「胡蝶蘭」の3つのデザインがあります。
この3つは基本的にどのデザインを選んでも問題ないでしょう。家にはがきがある場合は、あるものを使えば大丈夫かと思います。
しかし、もっと気を利かせるのであれば、「胡蝶蘭」の絵柄のものが良いでしょう。
なぜなら胡蝶蘭は昔から供養やお見舞いの花として使われており、デザインも落ち着いたものであるため、喪中や寒中見舞いには適したデザインだからです。
次にポストカードを使う場合です。
ポストカードには、様々なデザインのものがあるため、どんなカードを使えばよいか迷いますよね。
冬に送る手紙なので「雪の結晶」や「雪だるま」「梅の花」など、冬をイメージすることのできるデザインのものや、喪中の方に送る場合は落ち着いたデザインのものがお勧めです。
逆に、「太陽」や「花火」「かき氷」などの夏のイメージのはがきや、喪中の方への手紙で、派手なデザインや明るくポップな絵柄はなるべく避けたほうが良いです。
また、企業やホテル等の宣伝が印刷された無料のポストカードって家にたまったりしますよね。
素敵なデザインであったとしても、もらった側としては、「家にあった適当なはがきを使った」と思う方もいるかもしれません。
親しい友人であれば良いかもしれませんが、名上の方や会社の上司などに送る場合はあまりおすすめしません。
このように、「どんな理由で送るのか」「どのような間柄の方に送るのか」ということも考慮しながら、はがきを選ぶと良いかと思います。
寒中見舞い用切手のマナー
寒中見舞い用の切手はありませんので基本的には通常の切手でOKです。
もし、一工夫欲しいのであれば、冬らしいデザインの「冬のグリーティング切手」や文化財の紹介や何かのキャンペーン等の意図で発行される「特殊切手」、各地方の名産等がデザインされた「ふるさと切手」などもあるので参考にしてみて下さい。
また、気を付けるべきなのは、「年賀切手」や「弔辞用切手」を使うことはNGです。
理由は年賀はがきが寒中見舞いに不適切な理由と同じく、年賀切手や弔辞用切手はそれぞれに別の意味を持つ切手であるため、寒中見舞いに使用するのは不適切となります。
63円切手をちょうど持ち合わせていない場合、切手を組み合わせて貼ることもありますね。基本的に切手の貼る枚数に制限はありませんので、組み合わせてもOKです。
しかし、受け取る側には「余ったもので貼った」と思われてしまう可能性もあります。
友人など近しい関係の方に送る場合は良いかもしれませんが、マナーに厳しい方やビジネスの取引先に送る場合などは、失礼とならない様に気をつけたほうが良いかもしれません。
そもそも寒中見舞いはどんな理由で送る?
寒中見舞いとは、本来は「寒さの厳しい時期に相手の身体を気遣って送る」時候の挨拶です。
しかし最近ではそれ以外にも、様々な理由で送られる場合が多いです。
例えば、「自分や相手に喪中がある時の年賀状代わり」、「年賀状を出し忘れた場合」、「年賀状を出していない相手から年賀状が届いてしまった場合」、「出産などのイベントを報告する」等、様々な理由で送られています。
年賀状は新年をお祝いする目的のみに使われますが、寒中見舞いは様々な目的で送られるようですね。
寒中見舞いを送る時期はいつからいつまで?
寒中見舞いには「寒中見舞い」と「余寒見舞い」の2種類の分類があります。これは送る時期によって呼び方が違うのです。
寒中見舞いを送る時期は、「松の内」が明ける日から立春までとされています。
「松の内」とはお正月の門松が飾ってある期間という意味合いから、一般的には1月7日までです。
ただし関西や一部の地域では1月15日までの場合もある様です。ですので、寒中見舞いを送る時期は一般的には1月8日から立春の前日までとなります。
立春以降に寒中見舞いを出す場合は余寒見舞いと呼び方が変わります。暦の上で春になっても、まだ寒さが続いている時期に出す手紙のことです。
いつまでかは厳密には決まっていない様です。一般的には2月末までですが、雪国などの寒い地域であれば3月上旬まで出すことも可能です。
間違ってお正月より前や春先に送ってしまうと、マナーを疑われてしまう場合もあるかもしれませんので気を付けましょう。
寒中見舞いにポストカードは失礼?【まとめ】
本来、寒中見舞いは寒い時期に相手の身体を気遣って送る「季節の挨拶」でしたが、現在では様々な用途で使われている様です。ですので、寒中見舞いを送る際のマナーも送る理由によって異なってくるかと思います。
また、寒中見舞いを送る相手との間柄なども考慮して、はがきや切手を選べると良いかと思います。
今どきは何かとメールで済ませる事が多く、手紙をもらう機会は少ないです。それだけに、もらった時にとても嬉しいものだと思います。
相手の方が喜んでくれるような寒中見舞いを出せる様に、ちょっとしたマナーにも心遣いが出来ると良いと思います。