どんど焼きのやぐらに使う材料や組み方を、ご存知ですか?
基本は竹を使い、燃えやすくするために枯れ木や枯れ枝、枯れ葉なども使います。
地域によって作り方は違いますが、竹を中心にして周りを固めていく方式が一般的なようです。
今回は、3つの地域の組み方をご紹介します。
基本の組み方は似ていますが、出来上がりは随分と違うものになるようです。それでは見てみましょう。
どんど焼きの組み方!3地域を調査
長野県蓼科のある地域
- 木を切り、男の子達と一緒に丸太を1キロ離れた公民館まで運ぶ。
- 女の子達は、飾りとなるしめ縄やだるまを集める。だるまの大きさやしめ縄の量などで、その年のやぐらの出来栄えに大きく影響するそうです。
- 丸太で骨組みを作り、周囲は板で囲んで支えにしていく。
- 杉の枝を挟み、板が見えなくなるように縄で周囲をぐるぐる巻きつけていく。
- だるまの底に穴を開けて棒を刺してから、やぐらに刺していく。
- しめ縄で飾りを付けて完成。
やぐらの中にはもちろん竹が詰められています。大きなだるまはやぐらの特等席に飾られるそうです。見栄えがしますね。
この地区では同じ組み方で、大小のやぐらを作るのだそうです。
大きなやぐらは迫力がありそうですが、小さいやぐらは焚き火のような感じになるのでしょうか。
長野県信州のある地域
どんど焼きは火の祭りですが、子供のための行事と言えるのではないでしょうか。
この地域では、子供が主体となってやぐらを組んでいくそうです。
- やぐらの基礎となる竹の切り出しに行く。柱となる竹は5メートルにも及ぶのだそうです。この柱竹は会所に運ばれ、子供達が飾り付けをします。
- 最初に行うやぐらの組み方は、柱竹を支えるためにご神木を埋めておくことです。
- 飾り付けが終わった子供達は柱竹を会場に運びます。大人も手伝いますが、子供達が主となって運ぶのだそうです。
- ご神木に柱竹を縛ります。その周囲に松や竹を入れて大きく太くしていきます。固定させるために、綱で幾重にも巻いていきます。
- 4の作業の途中で古いだるまやお守りなどを投入し、直径約4メートルぐらいの大きさにしていきます。
- 翌日に行うお餅を焼く準備として、細い竹の先端に切れ目を入れておきます。そこにお餅を挟んで焼くのだそうです。そしてやぐらの完成。
翌日の朝にやぐらに点火します。この点火も主役である子供達の仕事です。やぐらがほぼ焼け落ちて炎が小さくなってから、竹の先端に挟んだお餅を焼いていきます。
子供達が活躍するお祭りも、楽しそうですね。
福岡県福岡市のある地域
こちらの地域では1日でお祭りは終わるようです。朝からやぐらを組み、午後6時頃には点火されるそうです。
夜の火祭り、子供の頃に見たキャンプファイヤーを思い起こさせますね。
- 砂で土俵を作り、その中心に杭を打って周囲に芯となるものを作ります。
- 3本の竹を柱として組みます。
- 葉のついた竹をやぐらの中心に立て、横枠を組んでいきます。
- 点火用にわらを敷きます。さらに燃えやすくするために、周囲に枯葉や枯れ枝などを積み上げていきます。
- さらに横枠を組みながら枯葉や枯れ枝を中に入れていきます。
- 完成
どんど焼きの組み方は?【まとめ】
今回は3つの地域のやぐらの組み方をご紹介しました。皆さんの地域と比べていかがでしたか。
日本全国で行われているどんど焼きではありますが、地域によってやぐらの形や大きさ、火をつける時間、なども違いがあるのではないでしょうか。
まだまだ寒い冬の時期に行う火の祭りは、人々の体を暖め心を温める、昔から伝わる慣習です。現在は環境問題もあり、自治体によってはやめてしまっているようです。
古くから伝わる日本文化を受け継いでいくためにも、続けられる地域はこれからもずっと続けて欲しいものです。