こどもの日に飾る五月人形、勇ましい姿が素敵ですよね。いつまでも飾りたいとは思うけれど、何歳まで飾ってよいものなのか、大人になったら処分するもの? など考えたことがありませんか。
こどもが大人になったら、余計そう思いますよね。その頃には保管場所も無くなってきているし、ということもあるかもしれません。
基本的に、五月人形を飾るのは何歳までという規則はありません。お子さんが大人になっても毎年飾るご家庭も多いということです。
ただ、処分するということは避けて、できれば人形供養をしていただきたいです。
五月人形を飾る期間と処分方法、こどもの日についてまとめましたので、ご参考にしていただければと思います。
五月人形、大人になったら飾らない? 何歳まで飾る?
五月人形を飾る期間には、特に決まりはありません。
「身代わり」という役目を持つことを考えると、二十歳の誕生日や成人式を迎えた、など大人になったとされる時期まで飾ることが理想とされています。
一方で、特に期間が定められていないので、こどもが大人になっても季節の変わり目の一つの行事として、毎年飾って楽しむのもよいのではないでしょうか?
五月人形は、生まれた男の赤ちゃんが初めて迎える節句に用意するものです。
五月人形は厄除けの意味がありますので、代々受け継ぐということはやめましょう。
五月人形、大人になったら処分する? 処分方法は?
処分する方法を考えると、
・リサイクルショップやネットで売る
・誰かに譲る
など色々あると思います。
確かにどれを取っても悪いことではありませんが、その前に、五月人形の意味を考えてみましょう。
鎧や兜を身につけた五月人形は、見た通り武家社会の時に発生した風習です。鎧や兜というのは、「戦う道具」です。
これは自分の身を守る役目を果たすのと同時に、身の安全を願う役目もあり、厄除けの意味も含まれていたのです。
この風習から、現在では事故やけが、病気などの厄災から大切なこどもを守って欲しい、という願いを込めて飾るようになりました。
長い間、こどもの代わりに厄を受けてくれた大切な人形です。
処分する時は、「長い間、ありがとうございました」という感謝の念を持って「供養」することがおすすめです。
全国各地に、五月人形を供養してくれるお寺や神社は少ないかもしれませんが、存在はしています。
埼玉県岩槻市では、岩槻人形協同組合の主催で、毎年11月3日に人形の供養をします。
人形塚の脇の黒門の周りに、集まった人形たちを並べます。約20名ほどの僧侶が読経をする中、参加者はお焼香します。
人形の持ち主たちは、受付で渡される供養札をお炊き上げして、人形の冥福をお祈りします。
五月人形は、贈られたものも多いと思います。贈った側の気持ち、受け取った側の気持ち、毎年飾ってお祝いをしたという過去の楽しい思い出もあるのではないでしょうか。
簡単に処分するよりも、多少の時間と手間をかけて供養すると、人形も喜ぶと思いますよ。
五月人形を飾る端午の節句とこどもの日は同じ意味?
「こどもの日」として知られている5月5日ですが、端午の節句とは別物であること、ご存知でしたか?
こどもの日の由来は、中国の端午の節句から来たものです。
昔の中国では、厄除けや健康祈願のために菖蒲(しょうぶ) が入ったお酒を飲んだり、菖蒲の花を飾ったりしていました。
これが日本に伝わり、日本独自の文化と融合したことで意味が変化していったそうです。そして、これは男の子のための行事になりました。
鎧や兜を身につけた五月人形は、男の子のものというイメージが強いですよね。
一方で、「こどもの日」は1948年の5月5日に制定された、比較的新しい祝日なのです。その定義は
「こどもの人格を重んじこどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」
です。
ちょっと意外に感じませんでしたか?
法律で制定されたことから「こどもの日」は全国的に知られるようになり、現在のように定着したそうです。
五月人形は大人になったらどうする?【まとめ】
いかがでしたか。何歳まで飾るもの? 大人になったら処分方法はどうしたら、などでお悩みの方に参考にしていただけたのではないでしょうか。
地方の旧家では、3代にわたる五月人形を毎年飾るお宅もあるのだとか。
一般家庭では現実的な話ではありませんが、幾つになっても飾れるものだということは知っておいてもいいかもしれません。
五月人形と一緒に、ご家族みなさんで楽しくお祝いしましょう。