結論として私は「引っ越しの際、住民票は実家の住所そのままでよい」と考えています。
しかし学生さんで「住民票を移した方が良いのかな?」という声を聴きます。
実は私、大学職員として勤務しており、そのような相談をたま~にうけることがあるのです。
親元を離れて生活する初めての引っ越し。様々な不安が沸き起こります。ここではそんな不安を一つでも解消するべく、私の経験も踏まえ解決していきたいと思います。
引っ越しの際、住民票をそのままにすると実は法律に違反!
引っ越しした場合、住民票の届け出を行わずそのままにすると、5万円以下の過料が課せられることになります。
これは住民台帳基本法という法律が関係しており、「引っ越しした場合14日以内に住民票を変更してください」と定められているためです。
これにはびっくりですよね。
よって社会人の方は住民票変更の届け出を役所で行うのです。
では学生の方も過料の対象になるのかというとそうではありません。
学生の一人暮らしは「一時的なもの」とみなされているため、その枠から外れています。
私は学生時代に親元を離れ一人暮らしをしていましたが、住民票はそのまま実家の住所にしていました。周囲の友人も同様です。
コロナ渦では2020年4月より届け出期間を過ぎても当分の間は問題なし(過料に当たらない)という通知が総務省より発信されています(令和2年3月6日付)。気になる方は調べてみてください。
住民票をそのままにすると何かデメリットはあるの?
多くの人が考えるのが、郵便物です。
20歳になると健康保険証、成人式の案内などが実家の住所に届くなど様々な重要な郵便物が届きます。
場合によっては選挙の案内が届くこともあります。
また運転免許の試験や最初の更新が実家近くになるなどの場合もあるため、実家が遠方の場合、場合によっては都合をつけて実家に帰省する必要が出てきます。
※私の体験談
私は北関東の大学に通っていましたが、中部地方(岐阜)から引っ越し、一人暮らしをして大学に通っている友人がいました。
新幹線を使用して片道4時間ほどで帰省していたそうです。
彼は重要な書類は実家から郵送してもらい、そうでないものは帰省時に確認をしていました。
私も友人と同じく一人暮らしをしていましたが、住民票は実家住所そのままにしていました。
郵便物のわずらわしさはあったものの、毎回親が手書きで郵便を転送してくれ、メール(今で言うとライン)で報告をしてくれました。
当時は気づきませんでしたが、親とのコミュニケーションというか、そういった意味合いも同時にあったように感じます。
住民税はどうなるの?
私は大学生時代に引っ越して一人暮らしする際、「住民票は移さないの?」と親に聞いたところ「住民税がかかるからダメ」と注意されました。
今思うとその認識は間違っているようです。
学生さん本人の年収が100万円以下であった場合、住民票を移そうが、移すまいが、住民税はかかりません。
ただし地域によっては100万円以下の年収でも住民税が発生する場合がありますので注意が必要です。
学生の皆さんはアルバイトを行うと思いますが、基本はアルバイト先で労働時間など含め年収を管理してくれるので、心配しなくても大丈夫です。
※それ以外のデメリットは?
では住民票移してもいいのでは?と思うかもしれませんが、その他にも所得税や社会保険料など様々な税金があり、基本は住民票を移さずそのまま親の扶養に入っていた方が無難です。
引っ越しても住民票をそのまま実家はあり?【まとめ】
学生に限りますが、引っ越しした際は、住民票を移さず、そのままにした方が無難だと私は感じます。
住民票を移すにしても役所で転出届と、新居住所付近の役所に転入届をしなければなりません(これが何かとめんどくさい)。
また郵便物の煩わしさはあるかもしれませんが、私のように親とのコミュニケーションとして活用される場合もありますので、悪いことばかりではありませんよ。
一方、社会人になられた場合の一人暮らし等は、一時的なものをのぞいてはやはり住民票を移すべきでしょう。
是非、参考にしてみてください。