家庭菜園でピーマンを育てたのに実がならない原因は、短花柱花・温度管理・肥料不足が考えられます。
ピーマンの正しい育て方を知らないと、ピーマンの実がなりません。
家庭菜園でピーマンの正しい育て方のコツや注意点を紹介します。
家庭菜園ピーマンの実がならない!考えられる原因は?
花は咲くけれど、実がならない原因は短花柱花・温度管理・肥料不足です。
家庭菜園のピーマンの正しい育て方では、花の数が少ない生育期に、受粉・受精を行います。
株の生育が順調にいくと、実がならないことはなくなり、結実数も多く果実は肥大するでしょう。
*短花柱花
雄しべが雌しべより短い「短花柱花」と呼ばれる不良花だと、落花してピーマンが実りません。
生育中期以降では花や果実が多くつき、養分のとり合いによって短花柱花も増えます。
*温度管理
正常な花でも開花期に極端な低温や高温にあい、受粉・受精の機会に恵まれないと、落花してピーマンの実がならない原因になります。
他にも、日照不足や水分不足、肥料切れ、極端な高温などで草勢が弱ると不良花が増えます。
*肥料不足
肥料に窒素分が多く含まれ、リン酸成分が不足すると不良花が増えます。
不良花を減らすためには、有機質をたっぷり施し、適切な肥培管理をすることで、丈夫な株を育てることが大切です。
家庭菜園でピーマンを育てるときの正しい育て方とは?
ピーマンの家庭菜園の正しい育て方では5月下旬以降に、本葉7~8枚のしっかりした苗を選んで植えましょう。
ピーマンは良い大苗を選んで、植えることがピーマンを元気に育てるコツです。
ポリポットから抜いた苗は、あまり鉢をくずさないように気をつけてください。
根が回っている場合は、軽くほぐしましょう。
*①植え付け
ピーマンの苗は、深植えにならないようにするのが注意点です。
浅く掘った植え穴に苗を植えつけます。
ポリマルチをすると生育が良くなります。
*②支柱立て
苗のうちは風に弱いので、苗を植え付けたら短い仮支柱を立てましょう。
茎が倒れないように、支柱に結んでください。
畝の間に追肥、中耕し、全面に敷きワラをしましょう。
夏の乾燥や病害虫から株を守れます。
藁の代わりに腐葉土でもかまいません。
*③ポリマルチ
ポリマルチは、植え付けの初期の地温を上げるだけでなく土の乾燥も防ぐので、生育途中からでもしておくと良いでしょう。
*④開花・収穫
ピーマン類の花は、晴天で高温が続くと次々に結実します。
2本の側枝を自然に伸ばし、あとは整枝しません。
ピーマンの開花2~3週間後のやわらかい実が一番おいしいです。
収穫期を逃さないように収穫するのが、ピーマンをおいしく食べるコツです。
家庭菜園でピーマンの実がならないけど、育てるときのコツはある?
ピーマンの原産地は メキシコの砂漠周辺です。
メキシコは、昼夜の温度差が大きく、砂漠に近い乾燥して痩せた土地でピーマンは育ちます。
ピーマンは完熟するとトマトのように真っ赤になります。
完熟果で収穫するピーマンを「カラーピーマン」と呼び、熟すと甘みや旨みが増しておいしくなります。
家庭菜園でピーマンを育てるときの参考にして、正しい育て方のコツ学びましょう。
*ピーマン苗の根は、土を叩いてぞんざいに扱う
ピーマンは、鉢上げのときに少々根が切れしまっても問題ありません。
ピーマンの場合は根鉢を崩して植え付けます。
まず、ピーマンの根鉢を手でトントンとはたいて土をきれいに落とし、植え穴に根を広げたら土を寄せます。
細かい枝根をよく伸ばすようになるコツです。
*根を浅く広く伸ばす
ピーマンは、根も地上部も横に向かう「平面構造」で育てたい野菜です。
畝の表面に推肥を施し、根を広く植えつければ、細かい枝根がたくさん出て広がります。
地上部も枝がどんどん茂って、ボサッとしたブッシュ型になります。
若い実を次々に収穫するピーマンには、ピッタリの姿です。
家庭菜園でピーマンを育てるときの注意点
家庭菜園でピーマンを育てるときの注意点は、肥料・温度管理・水やりです。
適期に収穫せずにそのままおいておくと、色が赤くなり、黒ずんでしまいます。
ピーマンを5月下旬に植えつけたとしても、ある程度の大きさで早めに収穫しましょう。
ピーマンは6月中旬~9月中旬ぐらいまで収穫し続けることができます。
実も固くなり、味も悪くなるので、野菜の果実は適期に収穫することを心がけましょう。
*肥料
肥料を選ぶ注意点としては、リン酸分の多い肥料を使用しましょう。
育成中期以降は特に肥料をきらさないようにしないと、実がならない原因になります。
市販の育苗用土を利用しても良いですが、畑の土・荒木田土・完熟腐葉土を1:1:1の割合でブレンドして手づくりしたものが育苗に最適です。
荒木田土は、肥料分の少ない田んぼの土で、ホームセンターで購入できます。
腐葉土は、必ず完熟したものを用意し、細かくフルイに掛けて使いましょう。
*温度管理
ピーマンの育苗中に12度を下回る低温にあたると、アントシアニンが出て紫色がかり、生育が悪くなる原因になります。
温度管理の注意点は、あわてて高温状態にしないことが大切です。
大事な花芽分化の時期に33度を超えると、のちのち尻腐れ果が出るなど障害が残ります。
18~23度の温度帯でじっくり育てましょう。
*水やり
苗を植えつけた当日は水やりをしません。
その後は、水ぎれさせないように注意しながら正しい育て方で栽培しましょう。
家庭菜園でピーマンの実がならない原因は?【まとめ】
せっかく実ったピーマンでも、若い果実の中に害虫が侵入し、未熟なタネを食い荒らすこともあります。
ピーマンに被害があらわれるのは、8~9月に多いです。
ピーマンの実ができたからといって、安心してはいけません。
収穫するまでは気を抜かず、ピーマンを育てるようにしましょう。