老後に貯金2000万円は少ない?老後に必要な貯金の目安を解説!

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今回は、「貯金2000万円は少ないのか」というテーマで、老後資金2000万の根拠や様々なライフスタイルを例にした検証結果を解説していきます!

「老後に必要な貯金は2000万」

って聞いたことありませんか?

なんとなく聞いたことはあるけれど、誰がどのような計算をして生まれた数字なのかは知らないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、どのような計算で老後資金2000万と言われているのか?

本当に2000万で足りるのか?

といった疑問について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

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目次

貯金2000万は少ない?年金だけでは足りない!老後資金2000万の根拠

老後資金はいくら必要なのか、正直に結論から言うと「人それぞれ」ということになってしまいます。

でもそれでは解決になりませんよね。

なので今回は、一般的な目安をもとに解説していきたいと思います!

2019年6月に金融庁が発表した「高齢社会における資産形成・管理」という報告書によると、

「男65歳以上、女60歳以上の夫婦が年金だけで生活した場合、毎月の不足額(赤字)の平均は約5万円になり、20年生きると1300万円、30年生きると2000万円の貯金が必要になる」

とのことです。

この最後の部分がひとり歩きする形で「老後に必要な貯金は2000万円」と言われているのが実態です。

政府はこの報告書を受理しなかったものの、年金だけでは生活できないといった報告によって大きな波紋が広がりました。

でも、そもそも「毎月の赤字が約5万円」と言われても、ピンときませんよね。

ライフスタイルによっても変わってきそうです。

次の項目で様々なライフスタイルを考慮しながら詳しく検証していきたいと思います。

この「老後資金2000万」という基準が、自分にとってどのくらい当てはまるのかチェックしてみましょう!

独身・持ち家・早期リタイアなどのライフプランで老後資金、老後に必要な貯金額は変わる!

老後資金2000万が必要になるのは「無職の高齢夫婦が夫95歳、妻90歳」になるまで、「毎月の約5万円の赤字」で生活した場合という計算がもとになっていました。

そんなに長生きできるか分からないし、毎月赤字を出さないように節約して生活すればいいじゃん!

と思う方もいらっしゃるでしょう。

それもまた一つの正解とも言えます。

しかし、この計算にはいくつかの注意点があることも事実です。

その中でも今回は3つの注意点をピックアップしてご紹介します。

・年金を夫婦で毎月約19万円受け取る前提になっている

・持ち家でないと厳しい

・早期リタイアを想定していない

では、順番に詳しく解説していきます!

年金を夫婦で毎月約19万円受け取る前提になっている

厚生年金を受け取ることができない人は老後資金2000万では足りないと考えた方が良いでしょう。

報告書に記載されている収入の内訳は次の通りです。

・社会保障給付 191,880円
・勤め先収入 4,232円
・事業収入 4,045円
・その他収入 9,041円

収入の90%以上を年金が占めていることになりますね。

しかし、自営業やフリーランスといった厚生年金を受け取ることができない方、会社に勤めていた期間が短い方は、これよりも少ない金額になると考えられます。

厚生労働省が公開している「平成30年度厚生年金保険・国民年金事業の概要」によると、厚生年金の平均月額は14万5千円、国民年金の平均月額は5万5千円とのことです。
(参考元:厚生労働省 平成30年度厚生年金保険・国民年金事業の概要)
https://www.mhlw.go.jp/content/000578278.pdf

この平均月額を使って、ケース別に単純な年金月額を計算してみました。

夫が会社員、妻は専業主婦…25万5千円(厚生年金14万5千、国民年金5万5千×2人)

自営業の夫婦…11万円(国民年金5万5千×2人)

独身で会社員…20万円(厚生年金14万5千、国民年金5万5千)

独身で自営業…5万5千円

かなり単純な計算ですが、世帯や受け取れる年金の種類によって老後の収入は大きく変わってくることが分かります。

①の場合、老後資金2000万円の根拠である「毎月赤字5万」がクリアできているようですが、全てのデータが平均であり目安ですので、やはり備えは必要でしょう。

自営業・フリーランスの方は、65歳を超えても現役で働くケースも多いため、年金に頼らなくても収入を得られます。

しかし、健康面なども考慮すると早いうちから老後資金を準備しておいた方が良いでしょう。

老後全く働けなくなった場合は国民年金と貯金が頼りですので、2000万円では足りない可能性があります。

*持ち家でないと厳しい

先ほど報告書に記載されている収入の内訳をご紹介しましたが、支出の内訳にも気になる点があります。

「住居」についての支出が、1万4千円未満であるという点です。

家賃のかからない持ち家で、住宅ローンも完済していないと厳しい数字ではないでしょうか。

老後も賃貸に住みたい方や、老後も住宅ローンを払う予定の方は老後資金2000万円では少ないかと思います。

持ち家でも、リフォームや建て替えを考えているのであれば、2000万円にプラスして貯金をしておきたいですね。

*早期リタイアを想定していない

欧米ではFinancial Independence Retire Earlyの略で「FIRE(ファイアー)」と呼ばれるライフスタイルがブームになっています。

日本語では「経済的自立」と「早期リタイア」という意味で、貯蓄や資産運用などで得られる不労所得をもとに生活をすることを目指したライフスタイルのことです。

日本ではまだ浸透しているとは言えませんが、働き方改革やテレワークの導入など、従来とは違った働き方が身近になってきたこともあり、これからどんどん早期リタイアを考える人も増えるのではないかと思います。

また、希望して早期リタイアをするケースの他にも、病気などでやむなくリタイアをする可能性も考えられるでしょう。

老後資金2000万は、年金だけでは足りない生活費のことでしたね。

つまり、年金を受け取る前の生活費については全く想定されていません。

また、収入にもよりますが、会社を辞めてフリーになる場合、厚生年金の受給額が平均を下回る可能性もあります。

早期リタイアをする場合は、老後資金2000万どころか、年金を受け取れない期間の生活費も貯金や資産運用でまかなわなければなりません。

人によっては1億円では足りないくらいの貯金が必要になるでしょう。

老後に貯金2000万円は少ない?【まとめ】

今回は、「貯金2000万は少ないのか」というテーマで、老後資金2000万円の根拠や様々なライフスタイルのケースを解説してきましたがいかがでしたか?

普段からあまり贅沢をしない人や、夫婦共働きで2人とも厚生年金をあてにできる人は、老後資金2000万を目安に考えても良いかもしれません。

それでも、2000万あれば絶対大丈夫とも言い切れないのですが、全く貯金がない状態よりはかなり安心です。

老後に趣味や旅行を楽しみたい方や、厚生年金に加入していない方、早期リタイアで悠々自適な生活を考えている方は、早いうちから老後資金を貯めるようにし、2000万以上の貯金を目指してみましょう!

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