普段のお参りや法要で、なくてはならない存在の「ろうそく」。
みなさんはお盆のろうそくに注目してみたことはありますか?
お盆にお墓参りに行くと、白色だけでなく赤色のろうそくを目にすることもあるかと思います。
仏具の中でも一二を争うほど身近なろうそくですが、色によって意味や使う場面は変わるのでしょうか?
本記事では、お盆にまつわるろうそくの疑問についてまとめてみました。
ぜひ最後までご覧ください。
お盆にろうそくを灯す意味
ろうそくの火には、仏様やご先祖様がこの世へやってくる際の道しるべになるとされています。
また火には浄化の作用があると言われているため、その場を祓い清める意味合いもあります。
「灯り」という点では他にも、迎え火や盆提灯などがありますね。
お盆はご先祖様がこの世に帰ってきてくれる大切な期間です。
仏壇には普段よりも多くの灯りを灯して、お迎えできると良いですね。
お盆のろうそくの火はつけっぱなしにしなくてOK!
ご先祖様をお迎えするにあたり、ろうそくや提灯の灯りが大切なことはわかりました。
仏壇をお供えや灯りで華やかにすると、ご先祖様を丁寧にお迎え出来ているようにも感じますよね。
しかしろうそくに火を灯すのは、お参りの時だけで大丈夫です。
安全第一ですから、仏壇を離れる際は必ず火を消しましょう。
「どうしても灯りを付けておきたい」という方は、電気タイプのろうそくや提灯もあります。
電気であれば、火の元の心配はいりませんので安心ですよね!
赤色と白色のろうそくの使い分け
毎日のお参り、葬儀や三回忌までの法要などでは「白色のろうそく」を使用します。
私たちがよく目にする、普通のろうそくですね。
一方「赤いろうそく」は、七回忌以降の法要、お正月や結婚式などの祝いの場で使われます。
(※宗派によっては、三回忌から赤いろうそくを使う場合もあり。)
赤色は仏教において、ポジティブな意味を持ちます。
法要でも赤いろうそくが使われるのは、仏になったご先祖様に対する前向きな思いが込められているのですね。
ここで疑問なのが、お盆が赤色のろうそくを使う行事に入っていないことです。
調べてみると、お盆に赤色のろうそくを使う宗派は「浄土真宗」のみでした。
浄土真宗では七回忌以降の法要の他、お彼岸やお盆に赤いろうそくを使うようです。
宗派によっても赤色のろうそくを使う条件が異なるのですね。
お盆のろうそくの大きさ
原則、ろうそくの大きさに決まりはありません。
普段お使いのろうそくを、お盆にも使っていただいて問題ないかと思います。
しかしお盆の時期は親戚が集まって何回もお参りをしたり、お坊さんを呼んで法要を行う場合もあることから、ろうそくの消費が激しくなることが予想されます。
普段のろうそくだと不都合が発生してしまう場合は、大きめのろうそくの購入も検討してみても良いかもしれません。
近年のお盆のろうそく事情
最近では赤や白だけではなく、様々な種類のお盆用ろうそくが販売されています。
*カラフル・花柄のろうそく
仏壇を華やかに彩ってくれるデザイン性の高いろうそくも増えています。
色や形も様々で、お洒落で綺麗なろうそくは特別感があるため、贈り物としても人気が高いようです。
*LEDろうそく
つけっぱなしにしても安全な、LEDろうそくの需要も高まっています。
シンプルなものが多いですが、中には絵柄の入ったLEDろうそくもあります。
小さな盆提灯のようにも見えるので、仏壇のスペースが少なく、たくさんの仏具を飾ることが出来ない方にもおすすめです。
お盆のろうそくの色【まとめ】
いかかでしたでしょうか。
普段何気なく使っているろうそくですが、仏教においてとても深い意味が込められていることがわかりましたね。
ろうそくの灯りはご先祖様がこの世へ帰るための道しるべとなってくれます。
ご先祖様に思いを馳せながら、心を込めてろうそくの火を灯してみてください。