左義長はどんど焼きのことで、地方によってはこの名前が使われています。
やぐらを組んで火をつけ、物を燃やしていく。ごうごうと炎が燃え盛る様子は、見ていてインパクトがありますよね。心が踊るような感じがしてきます。
左義長は物を焼いて処分する役目もありますが、なんでも燃やせるわけではありません。
左義長で燃やしていいものは神様に関するもの、燃やしてはいけない物はその他、と考えるとわかりやすいのではないかと思います。
左義長で燃やしていいものは、正月飾りだけ?
左義長が行われるのは、小正月と呼ばれる1月15日頃です。
この日にやぐらを組み、前年にお世話になった物やその年の正月飾りなどを燃やして供養し、炎と一緒に歳神様をお送りするのがその目的です。
燃やしていいものは、破魔矢、お札、おみくじ、お守り、書き初めなどの紙類、わら、木でできているもの、しめ縄などの正月飾りです。
正月飾りに金具やビニールなどが付いている場合は、持ち寄る前に取り除いておきましょう。
地域によっては、左義長でお札やお守りを受け付けないところがあるようです。
一切受け付けないところ、他の神社で買ったものは受け付けないところ、など神社によって対応が違うようです。
一般的には、お札やお守り、破魔矢は1年後、買い求めた神社などにお返しするのが良い、とされています。
厄除けや水子供養などの特別なお札は、歳神様をお見送りする左義長の目的とは違うので、いただいた先の神社などにお返しください。
左義長で燃やしてはいけない物は?
燃やしてはいけない物はたくさんあります。
*写真
*アルバム
*カレンダー
*ぬいぐるみや人形
他にもありますが、お正月、神様に関係するもの以外は燃やしてはいけない物、と言えそうです。
左義長の温度はそれほど高くなく、完全に物を燃やすことはできないのだそうです。その理由から、簡単に燃えるものしか受け付けないのかもしれませんね。
一般的に燃やしてはいけない物として、ビニールやプラスチック類、化学繊維は有害物質を発生させる恐れがあることから、ビニール製品やプラスチック製品は燃やせません。
近年問題になっていることは、燃えないものを左義長に持ち込んでくる人がいることです。カバンやハンドバッグ、子供のランドセルや教科書、ノートなどが持ち込まれて、対応に苦慮された神社の関係者もいます。
左義長の由来や意味がわかっていれば、このようなことは起こらないでしょう。目に見えることだけではなく、見えないこと(由来や意味) にも目を向けたいですね。
左義長で燃やしていいものは、どこでも同じ?
燃やしていいものなら、日本全国どこの地域でも燃やしていいものと思いますよね。
でも、左義長に関しては、同じとは言えないのです。その代表と言えるものが、だるま、鏡餅、みかんや橙などの生物です。
「だるまは縁起物だから燃やしていいもの」という地域と、「だるまを燃やしたら目が潰れるから、燃やしてはいけない物」という地域があるようです。
もし、左義長でだるまをお焚き上げしたい場合は、必ず主催者に確認することをおすすめします。
みかんや鏡餅などは燃やしても問題がなさそうですよね。
左義長の残り火で焼いて食べることが風習として残っている地域がある一方で、生もの、みかんや橙などは焼かないという地域があるようです。
特に神社では焼かないところが多いようですので、事前の確認が必要だと思われます。
左義長で燃やしていいものは?【まとめ】
左義長で燃やせるものと燃やせないものをご紹介しました。基本的には神様に関するもの、正月飾りは燃やせるもののようです。
燃やした書き初めの紙が、炎と共に空高く舞い上がると、習字がうまくなる、という言い伝えがあるそうです。書き初めの紙を燃やす理由は、そこにあったのですね。
燃やしてはいけない物の判断がつきにくい時は、トラブルを避けるためにも主催者に確認しましょう。お互いが気持ちよく左義長のお祭りを楽しめるといいですね。