「喪中関連の理由」や「年賀状を出していない相手から年賀状が届いてしまった場合」、「季節の挨拶として」など様々な理由で送る寒中見舞い。
なんとなく「寒い期間に出す手紙」というイメージはありますが、具体的にいつからいつまで出していいの?ということを意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では「寒中見舞いを出す時期」や「寒中見舞いの書き方」、「寒中見舞いを書く際の基本的なマナー」についてご紹介いたします。
寒中見舞い過ぎた場合はどうするの?
寒中見舞いは「寒い時期」に出すというイメージがありますが、具体的にはいつからいつまでという決まりがあるのでしょうか。
先に結論を言ってしまうと、寒中見舞いを出す時期には決まりがあります。
お正月の門松を出す期間のことを「松の内」といいますが、この「松の内」から立春までの期間が「寒中見舞い」を出す期間です。
したがって、松の内明けの1月8日頃から立春の前日までになりますね。2022年の立春は2月4日金曜日ですので、2月3日までとなります。
では、この期間を過ぎてしまうと寒中見舞いを出すことはできないのでしょうか。
寒中見舞いを出す期間を過ぎた場合、「余寒見舞い」として挨拶状を出すことができます。
余寒見舞いとは暦の上で春を迎えたものの寒さが続いている期間に送る冬の挨拶状のことです。
余寒見舞いをいつまで出せるかは厳密には決まっていません。基本的に寒さの厳しい期間であれば出してよいかと思います。
一般的には2月末ごろまでですが、雪国などで寒さが続いている場合は3月上旬まで出すこともあります。
寒中見舞いの書き方 【例文を添えて解説】
寒中見舞いや余寒も見舞いを書くときの基本的な構成と例文をご紹介いたします。
【寒中見舞いを書くときの構成】
②相手の身体を気遣う言葉
③自身の近況報告 など
④結びの挨拶
寒中お見舞い申し上げます
厳しい寒さが続いておりますがいかがお過ごしでしょうか
お陰様で私は無事に過ごしておりますのでご安心ください
世間では流感が猛威をふるっております
どうぞくれぐれもご自愛ください
余寒お見舞い申し上げます
立春とは名ばかりで厳しい寒さが続いておりますがいかがお過ごしでしょうか
お陰様で私どもは元気に過ごしております
どうぞ風邪など召されませぬようご自愛ください
寒中見舞いを送るときの基本的なマナー
縦書きと横書きどっちが正しい?
はがきを書くときは「縦書き」でも「横書き」でもどちらでも構いません。
ただし裏表の書式は「裏が縦書きなら表も縦書き」「裏が横書きなら表も横書き」と揃える様にしましょう。また、より丁寧な印象を与えたいのであれば「縦書き」で書く方が良いでしょう。
薄墨で書くべき?
喪中の際に喪中はがきは薄墨で書きます。
しかし、寒中見舞いは喪中関係の理由で送る場合でも薄墨にする必要はありません。寒中見舞いは「季節の挨拶」がメインの内容となる手紙のことです。
したがって、「喪中の報告」がメインとされる喪中はがきとは違い、薄墨で書く必要がないのです。
句読点をつけるのは失礼?
目上の方に送る場合や丁寧な印象を与えたい場合は「、」や「。」などの句読点はつけない方が無難です。
その理由は、日本の本来の文章の書き方では句読点を用いません。明治時代までは「句読点は文章をわかりやすくするために子供が使うもの」というイメージがあったのです。
ですが、句読点を付けたほうが読みやすい場合もあるので、友人などにカジュアルな寒中見舞いを送りたい場合は句読点を付けてもよいかと思います。
寒中見舞い過ぎた場合はどうするの?【まとめ】
寒中見舞いを出せる時期は立春までです。
したがって、立春を過ぎてから「寒中お見舞い申し上げます」という文章を添えたハガキを出してしまうと、マナーを知らない人だと思われ、少し恥ずかしい思いをしてしまう可能性があります。
立春を過ぎたら「余寒見舞い」として送るようにしてください。そのほかにも、寒中見舞いに関する様々なマナーをご紹介させていただきました。
ぜひこの記事の内容を参考にして、正しいマナーで寒中見舞いを送ってみてくださいね。