正月飾りであるしめ縄は、正月が終わったら外すと思いますが、その後はどうされていますか?
正月飾りは縁起物なので、出来れば来年に使い回すことは避けたいものですが、そうなると、どうやって処分すれば良いのでしょう。
今回の記事では、しめ縄を飾っておく期間や、飾った後の処分方法について解説します。
しめ縄を捨てる日はいつ?
しめ縄とは、神の領域と俗世の間の結界であり、不浄なものを入れないという意味があります。古来の歴史書「古事記」には、しめ縄の起源が書いてあります。
天照大御神が弟の須佐之男命の素行に心を痛めて、天岩戸に立てこもってしまいます。やっと天照大御神が出てきた時に、二度と天岩戸に入れないように、しめ縄を張ったのが起源とされています。
しめ縄に限らず正月飾りは、「正月事始め」と呼ばれる12月13日以降から飾りはじめ、28日までに飾り終えるのが良いとされています。
29日は「二重苦」につながるので避けて、31日も「一夜飾り」になるので飾るのは避けます。
正月に年神様をお迎えした後は「七草がゆ」や「松の内」と呼ばれる1月7日頃に正月飾りを外しておきましょう。
関西では1月15日の小正月まで飾る地域もありますし、1月20日とする地域もあります。しかしそれ以降に、正月飾りを付けたままにするのは止めましょう。
しめ縄の正しい処分方法
しめ縄は、左義長(とんど焼き)を利用して火で焚き上げるのが、一番正しい処分方法となります。
左義長とは1月15日頃に、小学校のグラウンドや田んぼなどを借りて、竹やわらのやぐらを組み、そこに門松やしめ縄、書き初めなどを持ち寄って焼きます。
その火で焼いたお餅を食べると、一年間病気をしないという言い伝えがあります。その灰を持ち帰り、家の周りに撒いておいても、一年間病気をしないと言われています。
また、書き初めが焼かれて火に高く上がると、文字が上達するとも言われています。
その他の処分方法
左義長がない地区では、正月飾りをお焚き上げしてくれる神社もあります。
一般の家庭では、野焼きは禁止されていますが、神社での焼却は法律で例外として認められています。
一部の神社では、環境を考えてプラスチックなどが含まれる正月飾りは受け取らないようです。神社に持ち込む際は、燃える素材のみにしておきましょう。
またモラルが低下し、正月飾り以外のものを持ち込んだケースがあったことから、神社であってもお焚き上げをしない所が増えています。
お焚き上げする神社がない場合は、塩で清めて新聞紙などに包んでから、燃えるゴミとして捨ててください。
その場合は、他のゴミとは分けて新しいゴミ袋を使いましょう。燃えない素材が含まれている場合は、その地区の分別方法に従い、きちんと分別をしてから捨てるようにしましょう。
しめ縄を捨てる日はいつ?【まとめ】
・しめ縄は12月13日以降から飾り始め、1月7日頃に外す
・正しい処分方法としては、左義長にて火で焚き上げてもらうと良い
・左義長がない地区では、神社で受け付けてもらえる所もあるが、持ち込む時に燃えない物は外して持っていくこと
・捨てるときは、プラスチックなどは分別してから、塩で清めて新聞紙で包み、他のゴミとは分けて燃えるゴミとして処分する
今回はしめ縄をいつ外すのか、捨てる日はいつなのか、その処分方法について解説しました。
左義長でしめ縄を焚き上げてもらうのが一番良い処分方法だと分かりましたね。
縁起物であるしめ縄を、ゴミとして捨てるのは少し心苦しいですが、左義長が行われない地区では仕方ないことですよね。
どちらにせよ、しめ縄に敬意を持って処分するように心がけましょう。