鏡開きをして皆さんはどのようにお餅を食べますか?
年末にたくさん作ったお餅を消費するのが意外に大変で、「どう消費しようか」と考えているうちにいつの間にやら、お餅が固くなってカビがはいてた・・・なんてことありませんか?
実は、鏡餅を「つき直し」することができます。
つき直しとは、固くなった鏡餅などを再び蒸篭で蒸して、杵で手つき、もしくは機械式の杵と臼でつき直すことをいいます。
神様の霊力がある鏡餅は無駄がないように使い切り、1年の活力にすることが望ましいと考えられています。
せっかくの縁起物。皆さんにも、余すことなく食していただきたいので、今回は鏡餅のつき直しのやり方と、つき直しをしてくれる所をご紹介します!
ぜひ参考にしてみてください。
鏡餅のつき直しのやり方とは?その方法を紹介!
鏡餅のつき直しのやり方について、丁寧にやる方法と、自宅で簡単にできる方法の2つをご紹介します。
つき直しのやり方 丁寧な方法
時間が経ったお餅はとても固くて、なかなか切れないですよね。ここでは、実際に和菓子屋さんなどで行われているお餅のつき直し方をご紹介。
②水を吸ったお餅を綺麗に洗る。カビがはいてる場合はたわしなどで洗う。
③洗ったお餅を蒸れやすくするため、適当な大きさにカットする。
④蒸れ布巾を敷いた蒸篭にお餅を入れ、蒸す。
⑤蒸しあがったお餅の粗熱をとる。
⑥粗熱がとれたら、杵をつく。
⑦片栗粉をつけて、お餅を伸す。
⑧袋などに入れて保存する。
以上、このように時間はかかりますが、丁寧につき直すとお餅が再びよみがえり美味しく食べることができます!お餅を伸ばして保存しておけば、いろんなレシピでお餅が使えますよ。
鏡餅のつき直しのやり方 簡単にできる方法
次に自宅でも簡単にできる鏡餅のつき直しの方法をご紹介。
②耐熱皿に乗せてお餅の三分の一が浸かる程度に水を入れる。
③ラップをせず、30秒電子レンジで温める。
④さらに、お餅の上下をひっくり返し、再び30秒温める。
⑤お餅がトロトロの状態になれば問題なし。
加工がしやすいように形を整えるか、そのままお雑煮やお汁粉にするのも良いでしょう。
以上、自宅で簡単にできるつき直しのやり方です。
電子レンジでお餅を温めることで、つきたてのお餅のような仕上がりになりますが、あまり温め過ぎないのがコツ。
お餅の状態によっては30秒でも長い可能性がありますので、お餅の様子を見つつ行ってください。
つき直しはどこでしてくれる?してくれる所を紹介!
鏡餅のつき直しのやり方をご紹介しましたが、最後につき直しをしてくる所もご紹介したいと思います。
自宅でもつき直しはできますが、家庭では処理しきれないほどに大量に鏡餅がある場合は専門のお店にお願いするのが良いです。
では、どこでつき直しをしてくれるか。
実は、「和菓子屋」さんや「餅屋」さんでつき直しを依頼することができます。
鏡餅を作っている和菓子屋さんであれば、おそらくお願いすればできると思います。
それぞれのお店によって、依頼方法やつき直しできる条件があるかもしれませんが、中には通販で請け負ってくれるところもあります。
つき直しを依頼するとき、どのような状態にしてもらうかもお願いすることができます。
調べたところによると、和菓子屋さんや餅屋さんがオススメするつき直しの方法は、「かき餅」のようです。
かき餅は、昔から小寒から寒明けの立春までの晩冬に行うのがしきたりで、これを「寒の餅」といい、かき餅にすることでカビたり腐りにくくするそうです。かき餅は約50日間自然乾燥させて完成するので時間がかかるもの。
そのため、近年ではかき餅ではなく、すぐに食べれるようにと大福や豆餅することが多いらいしいです。
昔からのしきたりでは、つき直したお餅はかき餅にするのがオススメのようですが、各家庭の事情も変わってきていますし、鏡餅も簡素化し品質も変わってきています。
和菓子屋さんや餅屋さんも、お客様が希望する状態でお餅をつき直ししてくれますので、この機会にお試してみてください。
ちなみに、つき直しのお値段は、1,000円~が相場のようです。
これもお店によって異なると思いますので依頼する場合は近くの和菓子屋さんに相談してみてくださいね。
鏡餅のつき直しのやり方としてくれる所は?【まとめ】
今回は、鏡餅のつき直しのやり方とつき直しをしてくれる所をご紹介しました。
最後に鏡餅の豆知識をご紹介したいと思います。
鏡餅の丸い形は人の魂が円形であることから「鏡餅」と呼ばれるようになりました。
鏡餅は年神様が宿る縁起物であることはよくご存じかと思いますが、なぜ縁起が良いのか。
重ねた大小のお餅は「月(陰)」と「日(陽)」を表しており、福徳が重なって縁起が良いため、縁起物とされているのです。
このように、鏡餅の伝統や習慣には、神器として尊ばれる鏡に似せた餅を飾ることで、神様と新年をお祝いし、1年の良運を祈願するという意味合いが込められています。
鏡餅を通じて私たちは神様から力をいただいているわけですから、例え余ったとしても、鏡餅を捨てずに、余すことなく食べることが大切。
ただのしきたり、慣習といえばそれまでで、神様の恩恵は目に見えないものですが、ぜひこれを機に鏡餅の重要性を理解していただき、つき直しのやり方など今後の生活に役立ていただけたら幸いです。