身内だけで故人を送る家族葬が広まり出したのは15年ほど前と言われています。
今の葬儀は形式的すぎる、質素でいい、という考えが浸透してきたのでしょう。
家族に送ってもらえればいいと言う意見が多くなりました。
事実、都会ではもう5割が家族葬という統計も。
四十九日も例外ではありません。
身内だけで自宅で行われることはあるし、これからも増えるでしょう。
身内だけの、しかも自宅での四十九日法要。
そうとなると、気になるのは服装。
自宅だからといって普段着は避けましょう。
弔事には弔事に向いた服装があります。
女性、男性それぞれ四十九日にふさわしい服装を紹介します。
四十九日(法要)は基本的に喪服
初七日から7日ごとの法要を経て、いよいよ四十九日法要。
故人が極楽浄土へ向かうとても重要なものです。
自宅に来られるお坊さんも格式の高い袈裟を着用してきます。
自宅だからといって、盛装したお坊さんに普段着では失礼。
招く施主側も招かれる側も喪服が基本。
喪服には「正喪服、順喪服、略式喪服」の3つがあります。
正喪服は1番格式の高い喪服で和装、モーニングコートなど。
葬儀では喪主側が着るものです。
次に順喪服。
これが最も一般的な喪服です。
三回忌くらいまでは着ることが多いので、1着は持っていたいもの。
もし、招かれた時に平服でいいと施主側から一言あった場合。
その時は、喪服ではかえって失礼になるのでそれに従いましょう。
ここで気をつけたいこと!
仏事での平服とは略式喪服にあたるので注意が必要です。
また、普段着と言われたからと本当に普段着で行って思わぬ恥をかくことも…。
次に服装について詳しく書いていきます。
四十九日法要の女性の服装はこちら
◯順喪服
ブラックフォーマルのアンサンブル、ワンピースなど。
肌の露出はほぼないデザイン。
夏物でも袖は長め。
スカート丈はひざ下からふくらはぎまで。
◯略式喪服(平服)
一般的なスーツ、アンサンブル、ワンピース、パンツスーツなど。
黒、濃紺、濃いグレーなどのダークカラー。
順喪服と同じく肌の露出は避けたもの。
ただ、こちらもダークカラーを選びましょう。
喪服でも平服でも意外に忘れがちなのはファーや皮素材。
生き物の殺生を感じさせるものは仏事ではマナー違反です。
さらに光るものも避けたい素材。
コートやバッグの飾りやボタンなど気をつけて下さいね。
靴は光沢のないシンプルなパンプスが無難。
スカートを履く時に生足などもってのほかです。
肌が少し透ける程度の黒のストッキングを着用しましょう。
四十九日法要の男性の服装はこちら
◯順喪服
ブラックフォーマルのシングル、またはダブルスーツ。
本来はダブルの方が格式が上と言われます。
しかし、シングルのデザインも増えて着用する人も多い。
なので、マナー面ではまったく問題ありません。
靴下やネクタイは黒、ネクタイピンは外しましょう。
ワイシャツは白で大丈夫です。
◯略式喪服
ダークカラーのスーツ、ビジネススーツ。
ネクタイは黒でなくても構いませんが、落ち着いた色が無難です。
靴下はダーク系なら黒でなくても大丈夫です。
靴は女性と同じく、光沢のないものを選びましょう。
ブラックのビジネススーツなら喪服と同じ?と思いがち。
いえいえ、喪服と一般的なスーツはまったく別モノ。
喪服は明るい所でも光沢が出ない素材で作られています。
普通の黒スーツはその加工がされていないので、場合によっては光って見えることも。
陽の光の下だとグレーに見えることもあります。
黒ならなんでもいいわけではありません。
順喪服を着るべき時はブラックフォーマルがマナーです。
四十九日法要(身内だけ)の女性の服装【まとめ】
これからますます増えるであろう身内だけの仏事。
これも時代の流れでしょうか。
しかし、身内だけの小規模なものであっても四十九日は大事な法要です。
故人を偲ぶとても厳かで神聖なもの。
なので、順喪服以外はマナー違反と思って間違いありません。
ブラックフォーマルの洋装を心がけましょう。
平服の場合も女性男性ともに基本はスーツです。
残念なことですが、年を重ねるにつれ仏事への参加は増えるもの。
順喪服、略式喪服はそれぞれ揃えておくことをおすすめします。