大人になるにつれて増えてくるのが冠婚葬祭。
特に法事は1度きりの葬儀と違って回忌を重ねるもの。
故人1人に対して何回も行われます。
しかも、故人の亡くなった時期はそれぞれ。
一周忌を始め、法事も夏だったり冬だったり…。
季節ごとの喪服を揃えるのは大変ですよね。
特に女性の法事での服装はマナーが厳しいもの。
さらに、回忌が重なるにつれて服装も少しずつ変化します。
ここでは一周忌に的を絞って夏、冬それぞれの女性の服装をご紹介します。
【一周忌は喪服が基本】スカート丈にも気配りを
葬儀が終わり、初七日、四十九日の次にくるのが一周忌法要。
これを済ませて、遺族の喪が明けます。
故人の初めての命日がこの一周忌なんです。
喪主が女性、または旦那さんが喪主の場合。
奥さまは正喪服の中で最も格式が高い着物を着ます。
遺族や親族も一周忌は正喪服が基本。
参列する故人の友人や会社関係者なども同じです。
正喪服とは和装、または洋装ならブラックフォーマルのこと。
一般的にいう喪服ですね。
女性の場合、正喪服より格下の順喪服もブラックフォーマルにあたります。
黒色ならなんでもいいわけではないので注意が必要。
普通の黒スーツなどは平服が許された法事での装いです。
喪服の黒は上品で深い黒。
普通の黒は喪服の中では目立ってしまいます。
かえって恥ずかしい思いをすることも…。
スカートの丈はひざ下5センチのものが主流。
中にはくるぶしまでのロングスカートもあります。
女性の喪服でロングスカートは和装の次に格式が高いんです。
なので、高齢の女性や親族が着るもの。
自分の年齢にふさわしい丈を選びましょう
夏の法事は肌の露出に注意!
喪服の出番は季節関係なくやってきます。
喪服は決して安いものではありませんよね。
オールシーズン使えればとても助かります。
ならば、アンサンブルがおすすめ。
袖が五分丈から七分丈くらいのワンピース。
ボレロやジャケットがセットなので、どの季節でも対応できます。
これなら、暑い夏場でもワンピースのみでOK。
ここで注意点。
袖がそれ以上短くなる、あるいはノースリーブはそのままではダメ!
肌の露出は最大限控えるのが仏事でのマナーです。
シースルーの羽織りものやカーディガンなどで対応をしましょう。
透け感を抑えた黒のシースルーは1枚あると便利です。
暑いからってさすがに生足の人はいないと思いますが…。
夏でも黒のストッキングを着用してくださいね。
靴はヒールが5センチ以内のパンプスを。
妊婦さんでなければぺたんこ靴は履かないように。
エナメル素材は避けてシンプルなものを選びましょう。
指先やかかとが見えるミュールやピンヒールはマナー違反。
寒い冬 見えないところであったか対策
暑い夏での参列は大変ですが、真冬の法事もかなりツライ。
喪服の上にモコモコと着込むわけにはいきません。
ならば、喪服の下に着込むしかありませんね。
今は薄くても発熱効果が高いインナーも豊富。
そのような防寒クッズをうまく利用したいですね。
余裕があれば薄手のニットを着てもいい。
外から見えないようにするのが大前提ですが、インナーも黒を基本に。
喪服にはパンツスタイルもあります。
スカートよりは寒さをしのげる上に動きやすい。
小さいお子さんがいたり、お手伝いなどがあればそちらもおすすめ。
仏事にブーツはマナー違反。
(ダジャレのようですが…)
でも、大雪など荒れた天候の時もあります。
そんな時はパンプスを持参して、斎場内で履き替えましょう。
寒さ対策としてタイツを履きたいところですが…。
残念ながらタイツもマナーとしてはおすすめできません。
タイツはカジュアルなアイテムですから。
どうしても履くなら薄手のものを選んでくださいね。
冬の仏事にはコートも必須アイテム こちらにも気配りを
冬の法事で活躍するのはコート。
もちろん参列するときには着ることはできませんが。
コートも脱ぐからといってなんでもいいわけではありません。
仏事に不向きなものは避けましょう。
ダウンジャケットやフード付きのものはカジュアル過ぎです。
皮製、ファーのついたコートもNG。
動物を思い起こしますよね。
殺生を思わせるものは仏事では絶対避けてください。
ボタンなども見落としがちです。
光沢の有無をきちんと調べましょう。
黒がなければ濃いグレーや濃紺などのダークカラーでも大丈夫。
でも、これから先も使うもの。
フォーマルコートは1枚は持っていたいアイテム。
慶事にも使えるので重宝しますよ。
法事の一周忌法要の服装マナー!【まとめ】
一周忌に参列するなら親族も招かれた側も喪服がベスト。
でも、季節に合わせた喪服をそれぞれ用意するのは難しいですよね。
そんな時はオールシーズン使えるものを1着用意しておきましょう。
アンサンブルなら夏も冬も着回せるので便利。
夏はシースルーの羽織ものやカーディガンで露出を控えて。
冬ならインナーで寒さ対策をしましょう。
体にフィットした喪服は夏場は暑いし、冬場は下に着ることができません。
少し余裕のあるサイズを選ぶことも大切ですね。
大切な方を偲ぶ一周忌。
自分のためにオシャレをする日ではありません。
自分が目立ってはいけないんです。
大人として、法事にあった服装を心がけたいものですね。